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眼生理学グループ 

 
 
 
眼上皮におけるイオンチャンネルの研究
 
上皮を介するイオンや水分の輸送は、特に腎、肺、消化管など機能を維持する上で重要な役割を担っていますが、眼組織においても同様です。当教室では、これまでに眼の上皮細胞に発現しているイオンチャンネルの研究を行ってきました。イオンチャンネルは、細胞膜に発現しているタンパクですから、その同定には分子生物学的手法が有用ですが、その機能を評価するには電気生理学的手法が必須です。組織より酵素で分離した細胞を顕微鏡下のチェンバーにて灌流し(写真)、パッチクランプ法によってイオンチャンネル由来の電流を測定します。
 
毛様体上皮における房水産生機序の研究
 
毛様体上皮の細胞膜に存在するイオンチャンネルやトランスポーターなどの膜輸送は、房水産生に関わり、その制御機構を解明することは、緑内障の新たな治療薬開発の鍵ともなり得ます。ブタ毛様体色素・無色素上皮細胞対(写真)を酵素により新鮮単離し、パッチクランプ法を用いて、イオンチャンネル電流を記録しています。なかでも毛様体色素上皮の浸透圧依存性Kチャンネル電流(図)に注目し、最近の実験から、この起源がKCNQというKチャンネルファミリーのひとつであることを同定しました。小腸など他の分泌上皮では、KCNQが水分泌に関与していることが知られていますので、毛様体上皮においても同様の働きを担っている可能性があります。今後は、その薬理特性が、実際の房水産生・眼圧にどの程度影響するかを調べたいと考えています。
 
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