後期研修
1.理念
大学での6年間の医学教育、その後2年間の初期臨床研修を終了した諸君は、知識としての医学の素養はある程度もっている。あとは実践で臨床医学を身につける段階にある。これからの4年間は将来臨床医として大成していく上で、最も重要な期間である。ここで医師としての一生が決まると言っても過言ではない。とにかくこの4年間を頑張って欲しい。そうすれば必ず道は開ける。
眼科は米国では最も競争率が高く、したがって最もエリートの医師達が選択する診療科である。加えて眼科は、近年のサイエンスとテクノロジーと進歩を最も享受した科である。学問と技術の融合こそが、眼科学をここまで発展させてきた。それは近年の小切開無縫合の超音波白内障手術や低侵襲の硝子体手術にみることができるし、緑内障手術成績は格段によくなり、また、角膜のパーツ移植手術、羊膜を使った培養上皮移植にみることができる。
我々の行う研究はすべて臨床のためにある。よりよい臨床、より高いレベルの臨床を行うために研究があるのだ。学問としてアカデミックに眼科臨床を習得し、その過程でよりよい臨床を追求して研究を行うことこそが眼科後期研修の王道ではないだろうか。そして諸君の若いエネルギーを日本の眼科学発展の牽引力に昇華させて欲しい。
2.特徴
3.研修スケジュール
朝 | 午前 | 午後 | 夜 | |
月曜日 | 教授回診 | 外来 | 専門外来・病棟 | |
火曜日 | 術前CC | 手術/外来 | 手術/専門外来/病棟 | 症例検討会 |
水曜日 | 病棟医長回診 | 外来 | 専門外来・病棟 | |
木曜日 | 術前CC | 手術/外来 | 手術/専門外来/病棟 | 抄読会 |
金曜日 | 講師回診 | 手術/外来 | 手術/専門外来/病棟 |
★外来および病棟研修では担当患者の種々の検査を行い、数多くの疾患に触れる。
★1年目より専門外来を3カ月毎にローテートし、専門的な知識や技術を習得する。
★大学病院での専門的な研修に加え、院外勤務にてcommon diseaseに触れる。
★疾患に関する知識を得たところで、指導医のもと、レーザー治療・外眼部手術・内眼部手術を施行する。
★多くの学会に参加し、発表を行う。
4.眼科専門医制度
・専門医資格を取得するためには、専門医認定試験に合格することが必要です。
・その専門医認定試験を受けるためには、認定研修施設において専門医制度規則施行細則で定められた4年以上の眼科臨床研修を行い、また、4年以上日本眼科学会会員であり、かつ受験時に日本眼科医会会員であることが必要です。
・眼科臨床研修は、専門医制度が認定した施設(専門医制度研修施設)のうち、専門医制度委員会が眼科研修プログラムを承認した施設(基幹研修施設)において当初2年の間に行う1年以上の研修を含め、専門医制度研修施設において4年以上研修しなければなりません(即ち卒後臨床研修を含め6年以上の臨床経験を終了すること)。
※専門医制度研修施設以外で研修されても研修期間には含まれません。