緑内障外来
紹介初診 |
月・水・金(午前) |
東出 |
再 診 |
月・水・金(午前) |
東出、輪島、阪口 |
緑内障は杉山名誉教授・東出准教授の第一の専門分野であり、緑内障外来は病診連携に基づいた緑内障の管理を重視しており、石川県内のみならず県外からも幅広く患者さんのご紹介を頂いております。手術症例も数多くあり、年間約500件の緑内障手術を行っております。
平成12年〜13年に日本緑内障学会による岐阜県多治見市での疫学調査(通称「多治見スタディ」)によりますと、40歳以上の日本人の5.0%が緑内障であり、日本全国で約400万人の緑内障患者さんが存在すると推測されます。しかも、そのうちの大部分が眼圧の正常な緑内障(正常眼圧緑内障)です。
緑内障は初期では自覚症状が乏しく発見されにくい疾患で、自覚症状(視野欠損、視力低下など)が出現した時にはすでにかなり進行していることが多いです。しかし、緑内障とは網膜(カメラにたとえるとフィルムにあたる、神経の膜)が障害される病気で、神経は一度傷んでしまうと回復させる方法はありません。現在の緑内障の治療とは「改善させる」のではなく、「なるべく進行させない」ことが目標となります。そのため、大切なのはいかに早期で発見することか、ということになります。
杉山教授は緑内障の中でも正常眼圧緑内障に詳しく、その診断・治療の第一人者であるとともに、早期発見と適切な管理を目指した理想的な検診システムの確立にも取り組んでいます。
緑内障外来では、緑内障の診断・治療に必要な最新の検査・治療機器をほぼすべて取り揃え、それらを駆使した国内最高水準の診療を目指しています。現在、視能訓練士(眼科に係る検査などを行うコメディカルスタッフ)は12名に増員され、外来待ち時間の短縮に努めております。
しかし、新規の患者様の場合は、多くの検査が必要となり、診察には数時間かかる場合もあります。1日では行えない場合もあり、診断、治療方針が決まるまでに2回の受診が必要な場合もあります。
受診されたい方へ
初回の受診には紹介状が必要です。事前に受診日時の予約が必要ですが、病状により受診日を調整する必要がありますので、紹介元の医療機関から紹介状をFAXで送っていただくことにしております。その情報を元に受診日(予約日)を決定し、患者様に当方よりお知らせいたします。患者様から予約センターへのご連絡は不要です。受診日が2〜3カ月先になることもありますが、診療を円滑に進めるため、ご協力をお願いいたします。
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眼圧日内変動検査について
眼圧はずっと一定ではなく、時間による変動(日内変動)、日々の変動、季節変動などがあることがわかっています。日中の外来受診時の眼圧は低いのに緑内障が進行する人の中には、一日の中でも夜間に眼圧が上昇するタイプの人もいます。そのため、一日中の眼圧を調べることが必要となりますが、外来受診では夜間の眼圧は測定できないので、入院で眼圧日内変動を調べる検査を行っています。この際、他のさまざまな検査(多種の視野検査、網膜の厚みを調べる検査、網膜の血流を調べる検査、など)も行い、患者さんがどのようなタイプの緑内障なのかを精査し、治療方針を決定しています。
この眼圧日内変動検査では3日間(2泊3日、水曜日〜金曜日)の入院が必要となります。
コンタクトレンズセンサー(トリガーフィッシュ®)検査について
最近開発されたコンタクトレンズ型センサー(Triggerfish®)はコンタクトレンズに埋め込まれたセンサーによって角膜の形状を5分ごとに解析し、眼圧の変動を24時間調べられるものです。眼圧の絶対値を測るものではないのですが、眼圧の変動がわかります。国内での承認は得られていますが、保険適応はありません。そのため、本来は実費診療になるのですが、当院では販売元の支援で臨床研究を行っていますので、特別な費用はかかりません。しかし、緑内障でも適応ではない方もいらっしゃいますので、担当医にご相談下さい。