ドライアイ外来
金沢大学眼科ドライアイ外来は、月曜日の午前(8:30-11:00)および水曜日の午後(13:00-15:00)に、小林臨床准教授、横川助教をはじめとする角膜を専門とする眼科医が、角膜外来の中で行っています。
受診を希望される場合は他の外来同様、完全予約制で紹介状が必要です。かかりつけの眼科からの「角膜外来」宛の紹介状をご持参ください。受診のご案内はこちら
ドライアイとは?
ドライアイは、目を守るのにかかせない涙の量が不足したり、涙の質のバランスが崩れることによって、目(特に角膜)の表面に均等に行きわたらなくなる病気であり、目の表面に傷を伴うこともあります。いわばドライアイは涙の病気といえます。
高齢化、エアコンの使用、パソコンやスマートフォンの使用、コンタクトレンズ装用者の増加に伴い、ドライアイ患者さんも増えており、その数は2,200万人ともいわれています。
ドライアイには2つのタイプがある
ドライアイには、涙の量が減ってしまう「量的な異常」と涙の性質や涙を保持する能力が変化する「質的な異常」の2つに大きく分類することができます。
「量的な異常」
涙の分泌そのものが少ない状態です。シェーグレン症候群などの内科的な病気の一症状として現れることが多いです。
症状が軽い場合は、潤いを持たせる点眼液(人工涙液、ヒアルロン酸製剤)で症状の緩和が得られます。重症の場合は涙の排出口である涙点に栓をする涙点プラグによる治療や、涙点を手術で閉じる涙点閉鎖術を行います。
「質的な異常」
涙の成分の異常、例えば、脂質成分やムチンと呼ばれるタンパク質成分が少ない、角結膜上皮に問題がある、などの原因により、涙は分泌されていても涙が目の表面に留まらず、すぐに乾いてしまう、といった状態です。
BUT短縮型ドライアイ
質的な異常のひとつです。涙は分泌されているが、目の表面で涙の膜が安定せず、5秒以内に涙が乾いてしまう状態をいいます。最近、パソコンなどの作業が多いオフィスワーカーやコンタクトレンズを装用している方を中心にこのタイプのドライアイが増えています。
治療として点眼治療を行います。ムチンや水分の分泌を促進する点眼液(ジクアホソルナトリウム)やムチンの産生や発現を促進する点眼液(レパミピド)が用いられます。
マイボーム腺機能不全(MGD)
人間は瞬きするたびに涙腺から水分が、マイボーム腺から油が出るようにできており、涙は神様からの贈り物のように非常に良くできているのです。その大切な涙は、水が足りなくなっても油が足りなくなっても、ドライアイ症状を引き起こします。

出典:LIME研究会
「マイボーム腺についてご存知ですか?」
最近では、ドライ アイ症状を訴える患者さんの 80%異常はMGDによる、油分が足り ないことが原因であるとわかっています。
詳しくはLIME研究会のホームページをご参照ください
IPL治療について
2022年春より、新しい治療機器(IPL)を導入いたしました。
ドライアイIPL治療とは?
IPL(Intense Pulsed Light)治療とは、特殊なlight(光)を当てることによって、光が血管・色素に吸収されて熱が発生し、拡張した血管・色素を退縮させることができる治療です。もともと美容皮膚科領域でシミ取り、しわ取りの治療で長年使用されてきました。2015年にIPLがマイボーム腺機能不全を伴うドライアイに有効であると報告され、現在では、海外の最新のドライアイ治療ガイドラインに推奨されるスタンダードな治療となっています。
承認された医療機器ですが、保険適用外のため自費診療となります。
1回のIPL治療につき、病院所定の費用(5,000円)を負担していただきます。
期待される効果
・炎症を抑える効果
・マイボーム腺のつまりを溶かす効果
・デモデックス(顔ダニ)を減少させる効果
・肌のコラーゲンを再生する効果
照射方法
2.アイシールド(眼球保護シール)の装用
3.冷却ジェル塗布
4.IPL照射(5〜10分程度)
5.日焼け止め塗布

※ダウンタイム(施術後の制限)は基本的にありません
※症状によりますが、3〜4週間おきに3〜4回実施すると効果が実感でき、再発することも少なくなります。
IPL治療をできない方
・紫外線アレルギーなど光に対するアレルギー(過敏症)がある方
・光により疾患が誘発されてしまう可能性があるてんかん発作をお持ちの方
・妊娠されている方や未成年の方
・眼疾患の急性炎症の時期
注意事項
- 瞬間的にぴりっとした刺激を感じることがあります
- 施術後数時間たってから、ほてりを感じたり、頬の赤みがみられることがあります。気になる場合は冷却をお勧めします。
- 施術後は日光に過敏になりますので、日焼け止めを塗ってください(約1週間)