近年、国内外においてIgG4関連疾患への関心が高まり、比較的頻度の高い疾患であることが分かってきました。本邦では2013年に全国18施設における調査が実施されました(Japanese study group of IgG4-related ophthalmic disease. A prevalence study of IgG4-related ophthalmic disease in Japan. Jpn J Ophthalmol. 57: 573-9, 2013.)。それによると病理診断された眼窩リンパ増殖性疾患1,014症例の内訳は、MALTリンパ腫404症例(39.8%)、IgG4関連眼疾患が219症例(21.6%)、IgG4染色陽性MALTリンパ腫44症例(4.3%)でした。つまり本邦では、眼窩のリンパ増殖性疾患のおよそ4分の1はIgG4関連疾患とIgG4染色陽性MALTリンパ腫が占めることが示されました。
IgG4関連眼疾患の診断基準の確立
IgG4関連疾患の眼病変つまりIgG4関連眼疾患の病態に関する診断基準については、厚労省科学研究「IgG4関連疾患に関する調査研究」研究班や日本眼腫瘍学会での討議を経て2014年に公表されました(Goto H, Takahira M, Azumi A; Japanese Study Group for IgG4-Related Ophthalmic Disease. Diagnostic criteria for IgG4-related ophthalmic disease. Jpn J Ophthalmol. 59:1-7, 2015. 後藤 浩, 高比良 雅之, 安積 淳 . IgG4関連眼疾患の診断基準(解説). 日本眼科学会雑誌 120: 365-368, 2016.)。そこでは、IgG4関連眼疾患の3大病変が涙腺腫大、三叉神経腫大、外眼筋腫大であることが明記され、また眼窩病変のIgG4陽性細胞数は強拡大視野内50個以上とする新たな基準が採用されました。