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退任挨拶

皆様への感謝 そして Happy Retirement
 
 この度、2002年12月から21年間4か月の長きにわたり務めさせていただきました金沢大学眼科学教室教授を退任することになりました。眼科学教室員、眼科学教室同門の先生方、そして大学関係者の皆様には、心より感謝しております。長年ご支援・ご指導いただき、ありがとうございました。
 思い起こせば、金沢大学を1984年に卒業後に故郷の岐阜に戻り、研修医から助教授まで18年半を過ごし、当時岐阜大学眼科教授であった恩師北澤克明先生との出会いから、緑内障を専門としました。その間2年間のアメリカ留学、1年間の関連病院勤務を除いては15年間の大学勤務でした。
 金沢大学眼科に教授として赴任してからは、多くの教室の先生方の助けを得て、無事教授職を全うすることができました。時に困難に直面することもありましたが、自分が赴任時、最初に描いたイメージ通りの教室作り、専門外来の運営、病診連携、臨床研究、基礎研究などができたのではないかと、安堵しております。未だ力不足で足りなかった点については、基礎医学教室との連携、関連病院の拡充、教育システムの充実、海外の大学との連携(留学)など多々ありますが、次期教授に期待するとともに、私自身も退任後も何らかの形で応援できたらと思います。
 最後の4年間はコロナとの闘いもありましたが、医学系長・医学類長として、医学部の管理・運営の業務に忙殺されて、教室運営、学会活動、眼科学の仕事が不十分であったと猛省しております。定年後はゆっくり過ごすというよりも、自身の学会活動や緑内障専門の眼科医の仕事を継続したいと思っております。緑内障診療・研究での社会への貢献が認められて北國文化賞を戴いたこともあり、第2の人生は緑内障にかかわる仕事で社会に貢献したいという思いを強く持ちました。
 皆様のお蔭をもちまして、Happy Retirementを迎えることができました。私自身の実体験から、人生には死ぬほどつらいこともありますが、その困難を乗り越えてこそ幸せが来るというのが、私の信念です。「人間万事塞翁が馬」が私の人生訓であります。今まで通り、人との出会いを大切にし、ポジティブ思考で行くつもりです。今後は眼科学教室の発展、金沢大学医学系と附属病院のさらなる飛躍を外から見守りたいと思います。
 長い間、お世話になりありがとうございました。