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専門分野の研究紹介

メディカルレチナグループ

診療内容

 メディカルレチナでは、加齢黄斑変性、中心性漿液性網脈絡膜症、近視性脈絡膜新生血管、網膜静脈閉塞症、糖尿病黄斑浮腫といった黄斑疾患の患者様の診療を主におこなっています。また、最新の画像診断装置や電気生理学的検査装置を活用して、黄斑ジストロフィ―などの診断のつきにくい疾患の診断も積極的におこなっています。
 

滲出型加齢黄斑変性の臨床研究

 アフリベルセプトは、2012年11月に承認された抗血管内皮増殖因子薬であり、滲出型加齢黄斑変性、とくにポリープ状脈絡膜血管症に対して高い治療効果を認めます。しかし、なかには無効例または反応不良例が存在し、このような症例に対しては光線力学的療法(PDT)との併用療法の有効性が確認されています。一方、脈絡膜の血管透過性亢進が病態の主体と考えられている中心性漿液性網脈絡膜症においてはPDTが有効であることが知られ、また、近年Pachychoroid neovasculopathyと呼ばれる両者の中間的と考えられる病態に対しても、PDTが有効であると報告されています。これらの知見から、脈絡膜循環などの眼血流動態が加齢黄斑変性の病態、ならびに治療効果に影響を与えていることが推察されます。現在のところ加齢黄斑変性の治療開始前に治療効果を予測する手段は確立しておらず、その因子の検索を今後おこなっていきたいと考えています。